2026年10月10日(土)夜9時から、日本テレビ系(関東では4チャンネル)で放送がスタートしたドラマ『俺たちの箱根駅伝』。
池井戸潤さんの同名小説を原作に、箱根駅伝に挑む選手たちとテレビ中継の舞台裏を描いた話題作です。
ドラマをみて「実在する大学と架空の大学が混ざっているのはなぜ?」「明誠学院大学ってあるの?」と気になった人も多いのではないでしょうか。
実は、この設定には池井戸潤さんが長年悩み抜いた背景があり、箱根駅伝に挑む選手たちへの深い思いが込められていたんです。
この記事では、
- 実在大学と架空大学が混在する理由
- 池井戸潤さんが語った創作への思い
- 作品に登場する実在大学と架空大学の一覧
- 明誠学院大学などのモデル校はあるのか
について、公開情報をもとに分かりやすく見ていきます。
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俺たちの箱根駅伝に実在大学と架空大学が混在する理由は?
『俺たちの箱根駅伝』には、実在する大学と、物語のために作られた架空の大学が登場します。
これには、単に物語を面白くするためだけではない理由があるんです。
池井戸潤さんは、実際の箱根駅伝の雰囲気を大切にしながらも、現実の選手や大学に迷惑をかけない形で物語を描こうと考えていました。
実在大学と架空大学を組み合わせた理由
実在大学と架空大学が混在する最大の理由は、箱根駅伝のリアリティと創作の自由を両立させるためです。
箱根駅伝といえば、毎年お正月に多くの人が楽しみにしている大学駅伝の大舞台ですよね。
青山学院大学や早稲田大学、駒澤大学など、実際に活躍している大学の名前を聞くだけで、レースの光景を思い浮かべる人もいるでしょう。
ところが、すべて架空の大学にしてしまうと、いつもの箱根駅伝とは少し違う世界に感じられるかもしれません。
反対に、実在大学ばかりを登場させると、物語で起こる出来事が実際の大学や選手のイメージに影響してしまう可能性もあります。
そこで、現実の箱根駅伝の雰囲気を残しつつ、中心となるチームやライバルには架空の大学を設定する方法が選ばれたのです。
実在大学をそのまま物語の主役にしなかったのはなぜ?
池井戸潤さんが特に気にしていたのは、実際に箱根駅伝を目指して頑張っている学生たちの存在でした。
もし実在する大学を舞台にして、架空の監督や選手が衝突したり、チーム内で問題が起きたりする物語を書いたらどうなるでしょうか。
読者の中には、それを現実の大学と重ねて受け取る人もいるかもしれません。
実際の選手たちは、毎日の厳しい練習を積み重ね、それぞれの思いを背負って箱根を目指しています。
池井戸潤さんは、そんな学生たちの努力を大切にしたいと考えていたんですね。
実在の大学名を使って自由にドラマを描くことには慎重でありたい。その思いが、架空大学を中心に置く判断につながりました。
リアルな箱根駅伝とフィクションを両立させる工夫
作品の面白いところは、大学名だけを架空にして終わらせていない点です。
箱根駅伝の大会そのものや、関東学生連合というチームの仕組みなど、現実に存在する要素が物語の土台になっています。
その中で、架空の選手たちが悩み、ぶつかり合い、それでも同じ目標へ向かって走っていきます。
読んでいるうちに、実在する大学と架空の大学の違いを忘れてしまうほど、物語の世界に引き込まれる人もいるのではないでしょうか。
現実に近い舞台だからこそ、架空の選手たちの喜びや悔しさも身近に感じられるのかもしれません。
では、池井戸潤さんはこの設定にたどり着くまで、どのような思いを抱えていたのでしょうか。
池井戸潤が語った大学名の使い分けに込めた思い
『俺たちの箱根駅伝』の大学名の使い分けには、原作者ならではの強いこだわりがありました。
池井戸潤さんは、2024年の文藝春秋のインタビューなどで、実在大学を舞台にすることへの難しさを語っています。
実は、この問題がなかなか解決せず、長い間、執筆に踏み出せなかったそうです。
実在する大学の選手たちへの敬意を大切にしたかった
池井戸潤さんが何より大切にしていたのは、箱根駅伝に挑戦する人たちへのリスペクトです。
箱根駅伝に出場する大学には、それぞれの伝統や歴史があります。
もちろん、その伝統を背負って走る学生たちにも、一人ひとり違った人生がありますよね。
そんな実在の選手たちがいる場所を借りて、架空の出来事を自由に描くことには抵抗があったといいます。
ただ、実在する大学をすべて外してしまうと、箱根駅伝ファンが慣れ親しんでいる世界から離れてしまいます。
そこで生まれたのが、実在する大学は箱根駅伝の現実感を支える存在として登場させ、中心となる選手やチームは架空にするという形でした。
現実の選手を尊重しながら、架空の人物にも思い切り走ってもらう。そんな作者の心配りが感じられますね。
構想から執筆まで長い時間がかかった理由
驚くことに、『俺たちの箱根駅伝』は、着想から実際の執筆までに長い年月を要した作品です。
池井戸潤さんは、箱根駅伝のテレビ中継の裏側にあるドラマに興味を持ち、関係者への取材を進めていました。
ところが、選手たちの物語をどう描くかという問題にぶつかってしまいます。
実在大学では自由に書きにくい。でも架空大学ばかりでは、箱根駅伝らしさが薄れてしまう。
この悩みを6〜7年ほど解決できなかったことを、本人がインタビューで明かしています。
これだけ長い時間をかけても妥協しなかったところに、作品への強い思いが表れていますよね。
箱根駅伝を題材にする以上、選手たちにも大会そのものにも失礼のない作品にしたかったのでしょう。
関東学生連合を物語の中心に選んだきっかけ
そんな池井戸潤さんが見つけた突破口が、関東学生連合という存在でした。
関東学生連合は、箱根駅伝の予選会で本選出場を逃した大学から、選考された選手たちで構成されるチームです。
一つの大学で長年一緒に練習してきたチームとは違い、普段は別々の大学で走っている選手たちが集まります。
しかも、現在の制度ではオープン参加で、チームとしての順位は正式な総合順位に含まれません。
それでも選手たちは、箱根の舞台で懸命に走ります。
池井戸潤さんは、学生連合なら毎年参加する大学が変わり、特定の大学の伝統をそのまま背負わせずに物語を描けると考えたそうです。
そして、この設定によって、ようやく小説を書き始める道が開けました。
同じ大学ではない選手たちが、一つの目標に向かって力を合わせる。この特別なチームだからこそ描ける人間ドラマが、『俺たちの箱根駅伝』の大きな魅力になっているんですね。
ここまで背景を知ると、登場する大学がどこまで実在するのかも気になってきませんか。
俺たちの箱根駅伝の架空大学はいくつある?実在大学との一覧も紹介
『俺たちの箱根駅伝』には、実在大学だけでなく、本当にありそうな名前の架空大学が数多く登場します。
ここでは、原作小説の登場人物情報や作者のインタビューで確認できる大学を中心に、実在する大学と架空の大学を一覧にしてみました。
明誠学院大学は実在する大学なのか
まず、物語の中心となる明誠学院大学は、実在しない架空の大学です。
明誠学院大学は、かつて箱根駅伝で連覇を経験したこともある名門校という設定ですが、近年は本選出場から遠ざかっています。
そんな大学で箱根を目指すのが、4年生の青葉隼斗たちです。
監督の甲斐真人をはじめ、選手たちの姿がとてもリアルなので、実在する大学をモデルにしているのではと思う人もいるでしょう。
ただし、明誠学院大学のモデルが特定の実在大学であるという公式な説明は確認できません。
ちなみに、名前が似ている明治学院大学は実在しますが、明誠学院大学とは別です。
青山学院大学や早稲田大学など実在大学も登場
原作小説では、青山学院大学、早稲田大学、駒澤大学、東洋大学といった実在する大学の名前も登場します。
一方、学生連合に所属する選手たちの大学や、物語のライバルとなる東西大学などは架空の学校です。
主な大学とその位置づけを一覧で確認してみましょう。
| 大学名 | 実在・架空 | 作品との関係 |
|---|---|---|
| 青山学院大学 | 実在 | 原作に実名で登場 |
| 早稲田大学 | 実在 | 原作に実名で登場 |
| 駒澤大学 | 実在 | 原作に実名で登場 |
| 東洋大学 | 実在 | 原作に実名で登場。ドラマにも実名で登場 |
| 明誠学院大学 | 架空 | 青葉隼斗が所属する物語の中心校 |
| 東西大学 | 架空 | 箱根駅伝の強豪校として登場 |
| 品川工業大学 | 架空 | 諫山天馬の所属大学 |
| 武蔵野農業大学 | 架空 | 猪又丈の所属大学 |
| 山王大学 | 架空 | 倉科弾の所属大学 |
| 清和国際大学 | 架空 | 松木浩太の所属大学 |
| 東邦経済大学 | 架空 | 村井大地の所属大学 |
| 目黒教育大学 | 架空 | 富岡周人の所属大学 |
| 関東文化大学 | 架空 | 内藤星也の所属大学 |
| 東洋商科大学 | 架空 | 桃山遙の所属大学 |
| 関東中央大学 | 架空 | 咲山巧の所属大学 |
| 調布大学 | 架空 | 佐和田晴の所属大学 |
| 京成大学 | 架空 | 乃木圭介の所属大学 |
| 多摩塾大学 | 架空 | 峰岸蓮の所属大学 |
原作小説の主な登場大学を中心に整理したもので、すべての登場校を網羅したものではありません。
また、原作に実名で登場することと、ドラマで同じように描かれることは別です。
こうして並べてみると、架空大学の名前もなかなかリアルですよね。
実際の大学にありそうな名前ばかりなので、初めて作品に触れた人が「本当にある大学なのかな?」と思うのも無理はありません。
なお、東洋大学については、大学側が2026年のドラマへの実名登場と、川越キャンパスでの撮影協力を発表しています。
架空大学に実在するモデル校はある?
明誠学院大学や東西大学などの架空大学については、特定の実在校をモデルにしたという公式な説明は確認されていません。
ただ、箱根駅伝に詳しい人なら、大学の強さや監督の考え方、選手の雰囲気などから、実際の大学を思い浮かべることもあるでしょう。
たとえば、明誠学院大学のように、かつて強豪だったチームが再び箱根を目指す展開には、現実の大学駅伝と重なる部分もあります。
また、東西大学のような強豪校の存在も、実際の箱根駅伝で感じるライバル関係を連想させますよね。
設定が似ているからといって、特定の大学がモデルだと決めつけることはできません。
池井戸潤さんは実際に大学の陸上競技部を取材し、練習方法や寮生活、チームの雰囲気が大学によって異なることを知ったと語っています。
そうした取材で得た知識も、架空の大学をリアルに描くための土台になっていると考えられます。
特定の大学をそのまま描くのではなく、現実の大学駅伝にあるさまざまな要素を取り入れて、独自のチームを生み出した。
そこに、この作品らしい工夫があるのではないでしょうか。
大学名の違いを知ったうえで物語を見直すと、池井戸潤さんが選手たちに込めた思いも、さらに身近に感じられそうです。
俺たちの箱根駅伝で実在大学と架空大学が混在する理由まとめ
『俺たちの箱根駅伝』に実在大学と架空大学が混在しているのには、池井戸潤さんの明確な考えがありました。
今回のポイントを振り返ってみましょう。
- 実在大学と架空大学の混在は、リアリティと創作の自由を両立させるため
- 池井戸潤さんは、実際の大学や選手への敬意を大切にしていた
- 大学名の扱いに悩み、構想が長く進まなかった時期があった
- 関東学生連合という存在が、物語を書き始めるきっかけになった
- 青山学院大学や早稲田大学などは実在し、明誠学院大学や東西大学などは架空の大学
- 架空大学について、特定のモデル校があるとは確認されていない
実在する大学の名前を残すことで、本物の箱根駅伝を感じさせながら、架空の大学や選手たちには自由に物語を展開させる。
この絶妙な組み合わせこそ、『俺たちの箱根駅伝』の魅力の一つなのかもしれません。
何より印象的なのは、池井戸潤さんが現実の選手たちへの敬意を忘れずに物語を描こうとしていたことです。
その背景を知ると、ただのスポーツ小説というだけでなく、箱根駅伝に関わる人たちへの思いが詰まった作品として、また違った楽しみ方ができそうですね。
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